2018
30
Aug

百合小説チャット式

沖ノブ(fgo)チャット小説 セ…しないと出れない部屋の二人


ノッブ
うーむ、せ…、せ…

沖田
せ…、攻め…、先手…、先の先…
ノッブ
いやいや、コレ四文字じゃろ、たぶん
沖田
んー、あ!正眼はどうです?
ノッブ
いやー、しないと出れんと書いとるし、することでないとダメじゃろ

 

カルデア内を探検していた沖田と信長は、立ち入り禁止と書かれた倉庫へ足を踏み入れたところ、ドアが開かなくなり、閉じ込められていた。
ドアには「せ。○○しないと出られません」と書かれており、押しても引いてもビクともしなかったため、二人は丸の中に入る文字について、考えていた。

 

ノッブ
ま、最悪、わしの火縄でぶち抜いてやれば出られるじゃろ
沖田
ダメですよ!そんなことしたら沖田さんまで怒られるじゃないですか!
ノッブ
しかし、わし、こっちに来たばかりで、現代の言葉はあまり知らんし、うつけの沖田じゃ、この丸のとこに何が入るかすらわからんじゃろ?
沖田
うつけってなんですか!大体、ノッブが立ち入り禁止なのに、面白そうではないか~とか言ってずかずか入るからこんなことになってるんですよ?
ノッブ
貴様とて、ドキドキしますね~なんて抜かしてノリノリじゃったろうが、わしだけのせいにするでないわ
沖田
でもどうするんですか?このまま出られなかったら…
ノッブ
そのうち誰かしら探しにくるじゃろ、食わなくても死なぬし、貴様がおるから退屈することもなかろ、それにこの謎かけとて、なかなか面白いではないか
沖田
はぁ、でも私も現代の言葉はまだそれほど詳しくありませんし、かなり難問ですよコレ
ノッブ
そうでもないじゃろ。この小さい丸のところは「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」のどれかじゃろうし、相当絞られるではないか
沖田
じゃあ「せ」「っ」で始まる言葉から考えていけばいいわけですね!

 

二人はそれぞれに「せっ」で始まる言葉を考える。

 

沖田
………………
ノッブ
………………
沖田
……あの、ノッブ、コレまさか…
ノッブ
……いや、さすがにないじゃろ…
沖田
……ですよね…
ノッブ
そりゃあそうじゃろう、もしアレじゃったら…、のう?
沖田
あははは、そうですよねぇ。アレだったらアレですもんねぇ…。でももし正解だったら…
ノッブ
いやいやいや、ありえん。それでは体は出て行けんことになるし…。仮にアレで正解じゃとしても、試すのは最後じゃな…
沖田
で、ですよね。まさか切腹なはずありませんもんね…。

 

冷や汗をかきながら、二人はうんうんと頷き合った。
一呼吸おいて沖田がハッとして口を開く。

 

沖田
そのときは私が介錯しますね!

 

沖田は先手必勝とばかりに宣言した。

 

ノッブ
え、わしが腹切るんか!?
沖田
経験者じゃないですか、潔くスパッとやっちゃってください!
ノッブ
いや、あれ死ぬほど痛いんじゃが!?
沖田
まぁまぁ、まだそうと決まったわけじゃありませんし、いよいよとなったらの話ですよ。あ!説教っていうのはどうです?
ノッブ
だとしたら、「せ。○。○」になっとるじゃろ
沖田
それもそうですね…。うーん、せっ、せっ、せっ…、あ…

 

沖田の顔が見る間に赤くなる。
バッと顔を背けたが、時すでに遅く、その様子は信長にバッチリ見られていた。

 

ノッブ
なんじゃ?恥ずかしい言葉でも思いついたか?
沖田
なななななんにも思いついてないです!気にしないでください!
ノッブ
切腹より最悪な言葉はないじゃろ?申してみよ
沖田
いえ!より最悪ですから!それに絶対ありえませんから!
ノッブ
じゃから、何を思いついたんじゃて、言わんとありえんかどうかもわからんじゃろ?
沖田
うぅ~…、じゃ、じゃあ少し離れてください

 

沖田は信長の身体をぐいぐい押して、倉庫の端へと追いやり、それから自分は反対側に離れて距離を取る。

 

ノッブ
は~、なんなんじゃ一体…。何を思いついたんじゃ?
沖田
……その、せ、せっぷん…だったらどうしようかと思ったので…
ノッブ
せっぷん?なんじゃそれ?
沖田
え!?知らないんですか!?
ノッブ
うむ、わしが死んでからできた言葉ではないか?で、なんなんじゃ?
沖田
え…、いや、その…。く、口と、口をくっつけて、その…
ノッブ
なんじゃ、口付いのことか。そう照れるようなことでもなかろうに、何を勿体付けとるんじゃ貴様?
沖田
だ…、だって、もしコレが正解だったら…、その…、……し、しないと、いけないんですよ!?
ノッブ
切腹より遥かに試しやすいじゃろが、ほれ

 

信長が真っ赤になった沖田の顔をがっちり掴んで唇を重ねる。
口をぱくぱくさせた沖田をその場に残してドアの方へ行き、開くかどうかを試したが、それは相変わらず固く閉ざされたままだった。

 

ノッブ
ふむ、せっぷん、ではなかったらしいの。ん?どうした沖田?
沖田
む…
ノッブ
む?
沖田
無明三段突き―――ッ!
ノッブ
おわあああ!いっきなり何するんじゃ!

 

飛んできた沖田の切っ先を、信長はすんでのところでかわす。
沖田は攻撃の手を緩めず、さして広くはない倉庫の中、信長を追い回した。

 

沖田
何するって、こっちのセリフですからそれーー!何してくれてるんですかバカノッブーー!!
ノッブ
おい、コラ!やめんか!たかが口付いくらいで何を騒いどるんじゃ!
沖田
たかがってなんですか!沖田さんは、沖田さんは初めてだったんですよ!!
ノッブ
はー?なんじゃ、貴様、元服前に死んだんか?乳母かなんかに手ほどき受けんかったんか?
沖田
沖田さんは殿さまじゃないですからー!ずっと剣一筋でしたからー!
ノッブ
ほっほーう、それはそれは…

 

刀を振り回す沖田の言葉に、信長はニヤリと笑みを浮かべた。
そして斬撃をかいくぐり、沖田へ体当たりをお見舞いし、壁に叩きつけると、刀の背を踏みつけて、それ以上攻撃ができない様にする。

 

ノッブ
童のようじゃとは思うとったが、まさかおぼこじゃったとはのう…。どれ、ここはひとつ、わし自ら手ほどきをしてやろうではないか。光栄に思えよ、沖田。
沖田
は?え?何言ってるんですか?……ちょ!なんで帯を解いてるんですか!?手ほどきって何を…、え、うそ、ちょっと待ってください、ノッブ?ノッブ!聞いてますか?ノッブ!?アッーーー!!

 

と、いうことがあったのが数時間前。
気付くと固く閉ざされていたドアが開いていた。

 

ノッブ
おーい、沖田~?なんか知らんが出れるようになっとるぞ~
沖田
うぅ…ん…?なん、です…?沖田さんまだ眠たいです…
ノッブ
ったく、仕様のないやつじゃの。ま、わしもちとやりすぎたし、是非もないか…

 

信長はいつもの軍服を身に着け、沖田の服と体をマントにくるんで抱きかかえ、自室へと戻っていった。
二人が丸に入る文字がなんだったのかわかるのは、しばらく後のことだった。

 

―――その後

 

沖田
ノッブ、また相手をしてください!
ノッブ
昨夜も今朝したじゃろ!毎日毎日いい加減にせんか!
沖田
まだコツが掴めないんですよ!手ほどきするって言ったのノッブなんですから、完璧になるまで付き合ってもらいますよ!
ノッブ
いやもう十分できるようになっとるし!もう教えることないんじゃが!おい、こら、服を脱がすな、まだ昼間なんじゃが!おおい、沖田!聞いとるのか!うああああ!

 

どっぷりハマってしまった沖田のおかげで、信長の腰はかなり長いことガクガクだったという―――。


接吻は江戸時代からの言葉だと何かで読んだので書いてみました。本当かどうかはしらないし、他の言葉については未検証なので、そうとう怪しいですが、まぁあんまり言葉を知らない二人が例の部屋に閉じ込められるのも面白いかな、と。あと、アイコンせっかく作ったので活用したくて。

沖田さんは目覚めると野獣になるのはオチに使いやすくていいですね。色んなシチュでノッブが手ほどきして、あとから酷い目に遭う話なら量産できるかな?って気がしました。

ところでこの部屋ってどこまでヤったら条件クリアなんでしょうね?どっちかイったらとか?百合でも薔薇でもイケるならそんな感じですよね、きっと。

他の沖ノブ、ノブ沖作品はこちらへ。
沖ノブ、ノブ沖作品1話リンクまとめ

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MURCIELAGO -ムルシエラゴ-

 
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